ボウリングの投球で”出し戻し”という言い方をする投球ラインがある。読んで字のごとく、大きく右端までボールを出して、ぐいっと曲がって、戻ってきてポケットにヒットする投球になる。
自分のように回転の強くないストローカータイプには、あまり縁のない投球ラインかと思っていたが、ボウリング仲間の一人から、外のオイルが削られてしまったときに、投げたらいいと思うと言われ、教えてもらいながらやってみた。
自分でもびっくりするぐらい、急激に起き上がってボールの勢いを残したままポケットに入って、ストライクをとることができた。
出し戻しの投球のやり方
普段のラインとしての比較として、出し戻しのラインは、もっと外を使うイメージになる。
ストローカータイプのライン取りは、通常は、以下の2パターンだと思う。
- 外の5枚目から10枚目あたりをまっすぐに投げて、フッキングポイントで曲がってポケットに入る。
- 内に入って(立ち位置で20枚目付近)で、やや外に出して、同じく5枚目から10枚目のフッキングポイントを狙って投げる
出し戻しは、内に入って(立ち位置で20枚目から25枚目付近)から、大きく外の手前に出して、5枚目より外の壁(オイルが削られているところ)にぶつけるように投げる。
通常ラインとの違いとしては、もっと外側に投げる、ただし、奥ではなく、手前でフッキングさせることになる。
外のオイルが削られてしまったときに有効になる理由
通常のライン(上記の1)で投げていると、外側のオイルが削られてなくなってくる。そうすると、手前でボールが摩擦で回転してしまい、ボールの勢いが失われてしまい、ポケットに入ったとしても、ピンアクションがでなくなってくる。
その場合の対処としては、内にどんどん入っていき、同じフッキングポイントをついて投げるというのがセオリーになる。(上記の2)
さらに投げているとフッキングポイントのオイルが伸びてきて曲がりがあまくなってくる。その場合のセオリは、フッキングポイントごと立ち位置も平行移動で左にしていく。
この状態は、ポケットにボールが入るラインの幅が狭くなってしまう。右に外ミスすると、抜けてしまうし、左に内ミスすると、ポケットへの進入角度が足りない状態になる。
そんなときに、出し戻しが有効になる。
外のオイルが削られているので、通常のフッキングポイントより、手前に、フッキングポイントを作ることができるようになる。
そこに向けて、内のオイルのあるところから、出しているので、ボールの勢いを失わずにフッキングさせることが可能となり、強くポケットヒットさせることができる。
このラインで投げていると、内ミス、外ミスでも幅を感じることができるので、ポケットヒット率も高いというメリットもついてくる。
出し戻しの投球のコツ
通常のラインでの投球に比べると、少しスピードを落としぎみに、しっかりと回転をかけることを意識する。
5枚目よりも外(かつ手前)でフッキングさせるので、通常投げているラインからすると、ガターに落ちるんじゃないかと思うぐらい手前の外に向かって投げる。(これは、一度、やってみて、どこまで外に投げたらガターに落ちるのかというのを試してみるのがよいと思う)
外のオイルが削られている場合、このラインに投げてもしっかりとボールは返ってくる。
あとは、ポケットヒットさせるための角度の調整なので、立ち位置の左右の調整をして投球ラインを決める。
外のオイルが削られている場合のラインのひとつとして、身につけておくと、大会の後半などでスコアを出すことができる方法だと思う。