ボウリングのすすめ

ボウリングの面白さや上達のコツなど紹介

手前から転がした方が理想的なストライクが出る

ボウリングの練習をしながら、ボールにかかっている回転の質を観察していると、手前から転がした方がきれいなストライクが出るように感じた。この手前から転がすということについて少し書いてみたいと思う。

手前から転がすとは?

手前から転がすというのは、リリース後にボールが着床したところから回転がちゃんとかかっている状態を言う。手前から転がせてない場合は、少しボールが投げ気味になっていて、着床時に滑るようにボールが動いていることが多い。

単に着床が手前ならいいのかというと、そうでもなく、フィンガーにしっかり乗った状態で回転がかかっていることも重要になる。

この違いは、ボールの動きを見ているとわかる。

手前から回転がかかっている場合には、シュルシュルと回転しつつスキッドしてドライゾーンまでボールが運ばれる。ドライゾーンで回転が増したような状態になり、ククッと曲がっていく。これでポケットヒットすると、とても強いピンアクションが出る。

逆に、手前から回転がかかってない場合には、着床で少しスーッと進みそこから回転がかかってスキッドしていき、ドライゾーンに入ってからゆっくりと曲がってくる。この状態だと、ボールの勢いが少なく、ポケットに入っても10ピンタップや7ピンが残ることが多い。

手前から転がす方がよい理由

手前から転がしていなくてもストライクは一定とれる。入射角度としては、ドライゾーンの手前であわせることで、ストライクのラインを投げることができるためである。

ただ、スピード入れると進みすぎるし、スピードをゆるめると勢いのないボールになってしまうので、フッキングポイントを点であわせることなりがちで、幅のあるストライクのラインを見つけることが難しい。投げている感覚だと、ボールの曲がり方がボケている感じである。

一方で手前から転がすと、回転が一定でパワーロスすることなく、オイルのあるところで、しっかりスキッドする。そしてドライゾーンでしっかりと向きを変えてくるので、球速が速くても問題なく、理想に近い入射角度でポケットに入る。投げている感覚としては、ボールの曲がり方のキレと、ドライゾーンに入ってすぐに反応していることを感じる。そのため入射角度が鋭くなるので、理想的なポケットヒットしてピンを10本弾き飛ばしてくれる。

また、スピードをゆるめても、オイルのあることを投げている限りは、スキッドはちゃんとしていき、勢いがなくなることもなく、曲がりを出せる。

ただ、オイルのない箇所を通過する場合には、手前からボールが反応しやすくなるので、スピードを入れるなどの工夫が必要になる。この点が注意ではあるのだけど、逆に、どこでレーンに捕まっているかがわかりやすくなるというメリットでもある。捕まっていたら、迷わず内に入っていくことができる。

手前から回転させていないと、手前で捕まっていることが、そもそも分かりづらいし、ドライゾーンの曲がりがでなくなったときも、手前が削れている結果なのかキャリーダウンなのかも判別しづらい。

常に手前から転がしていれば、レーンのオイル状況の変化も捉えやすくなり、かつ、ストライクになるラインで投球できれば、幅も感じやすい。

まとめ

手前から転がすという投球方法は、リリース時の手首と親指の向きで決まる。体の中心の軸に沿ってダウンスイングしてきて、スライドしている左足のすぐ横をボールが通過するときに親指が10時の向きで着床させるというようなイメージである。この着床のときに手首が後ろに返っていない状態が作れていれば、自然と転がっていく。

リリースのやり方を練習して身につけるものになるが、練習している中では、着床してからスキッドしているボールを観察して、しっかり最初から回転がかかっているかどうがでできているかを判断する。理想的な回転とはどういうものなのかというのが、自分だけで練習しているとわかりづらいので、まわりで投げている上級者の着床からのボールの回転のかかり方と、自分のそれを比べてみるとよいと思う。