ボウリングのすすめ

ボウリングの面白さや上達のコツなど紹介

ボウリングのボールは投げるではなく転がす

ボウリングの投球で、プロのレッスンなどを受けると、投げるのではなく、転がしなさいと言われる。

この転がすというのは、どういうことなのかという話を書いてみる。

ボールが転がっている状態

ボールの着床から回転がかかっていて、回転しながらボールが前に進んでいく状態になる。

一方で投げていると、着床のところでスーッと少し滑ってから回転し始める状態になっていることが多い。稀に、ずーっと、スーッと無回転でボールが進んでいる人も初心者などで見かけるが、これは、3本の指が同時に抜けている状態で、ほぼボールは曲がらないし、威力も低い。

ボールが転がっていてよいことは何か

以下の2点かなと思う。

  • 回転が強い
  • ボールの軌道が安定する
  • 手首、指に負担が少ない

着床から回転がしっかりついている状態だと、リリース時に指の力が十分に伝わっているということであり、少し滑っているというのは、指にひっかかっていて、力が失われている。

このひっかかっているというのがポイントで、ひっかかり方が毎回同じとは限らないので、結果、軌道が安定しないことや、指への負担につながる。

ボールを転がす投球のやり方

まず、まっすぐの回転をかけることを考えてみる。親指が時計の12時の方向に向いていて、リリース時に、真下から中指と薬指でボールを押すイメージになる。

野球のボールなど、小さいボールを、1m向こうに転がすという動作と同じになる。投げずに、手のひらからこぼれ落ちていくようなイメージである。

曲げるためには回転軸を、傾ける必要があるので、曲げるときにどう転がすかと言うと、まっすぐのときと同じ要領ではあるが、親指の方向が、リリース時に、時計の10時方向を向くようにする。腕は、真後ろからまっすぐに前に振り抜くので、ボールは、まっすぐ前に向かっていくが、手首が左に10時方向にひねられているので、ボールの回転軸が傾く形で回転していく。

また、転がすイメージではあるが、どちらかというと投げないイメージを持った方がやりやすいと思う。どういうことかと言うと、投げる場合には、リリース時に、ボールを斜め前に向かって離していると思う。

そうではなくて、スイング中のボールが真下に来たときに、離すという感じになる。ボールを床にぶつけるイメージという言う人もいる。

なぜ、このような状態でも回転がかかるかと言うと、ボールをリリースするときには、親指が先に抜けて、その後、中指と薬指だけにボールの重さが加わる形になり、自然にひっかかって回転が加わる。

無理にひっかけて投げるのではなく、真下でボールを転がすイメージで投げると自然にそのようになるというのがポイントになる。

リリースのコツ

ボールを転がすときに、リリースのコツを2つ紹介する。

1つは、手遅れを作るということ。これは、5歩助走の最後に左足がスライドして止まってから、右手(ボール)が出てくるタイミングになるように体重移動ができているとできる。

この状態でないと、ボールに力が十分に伝わらず、回転もしっかりかからない。

2つ目は、右肩が前にでないようにすることになる。これは、スイングの重要なポイントの一つになるが、体の中心軸をボールが通過していくようにするということと、ほぼ同じことになる。多くの場合、ボールがバックスイングから落ちてきたときに、自分の体がジャマになって、やや右に落ちてきて、左にひっぱりながら投げてしまう。

そうすると腕で投げている状態に近く、右肩も左肩より前にでてしまう。

これを防ぐには、しっかり脇をしめて、右肩を落として構え、助走の2歩目でボールのバックスイングのジャマにならないように避けて、まっすぐにボールを運び、その軌道にもどってくるようにダウンスイングをする。

そうすると、顎の下を通過して、左足のくるぶしのちょっと右ぐらいをボールが通過していく。この状態を作ると、右肩が前に出ている状態にはならず、ボールに回転の力を十分に伝えることができる。