ボウリングでボールを曲げるということは、結局、リリースのやり方ですよねという話になる。リリースは、放すという意味なので、正確には、リリースの直前の手首の使い方になる。このリリースだけでもいろいろな対応ができたりするので、そんな話を書いてみたい。
ボールを曲げるリリース
これは、割とシンプルなことで、リリースする直前の手首の形と向きだけの問題になる。
野球のカーブを投げる方法とかとは違って、ボールに斜めの回転を指や手首などを使って加えているわけではない。
シンプルに書くと以下の2つだけになる。
- リリース時に手首が後ろに折れないようにする。(薬指と中指が真下に向いている)
- 手首が左に45度ぐらいひねられている。(親指が10時の方向を向いている)
これだけができれば、スイングの中でボールは前に進み、手からボールがこぼれ落ちるときにフィンガーにかってに引っかかって、斜めの回転軸になり、ボールは奥で曲がる。
カップリストを作って、手首を手前におっていると、さらに強い回転がかかるし、リリースの直前に手首をまっすぐから45度ぐらいクイッとひねりを加えるようにすると、さらに回転が増す。
レーン変化に対応するためのリリースの種類
通常のリリースで投げていて、レーンが変化してきたときに、よくやるリリースの工夫としては、以下の4つぐらいがある。(2つずつのセットになっている。)
- 横回転を強くする(サイドローテーションを入れる)
- 縦回転を強くする
- 手前から転がす
- 手前を飛ばす
1と2が回転軸を変えるという方法になるが、やり方は、リリース時の手首の角度の問題になる。別のところに詳細を書いているので、ここでは、どういう時に使うかという話をする。
横回転を強くするのは、ドライゾーンでの曲がり幅を大きくしたいときになる。レーンにボールが噛んだときの起き上がりの角度が大きくなり、より鋭角に曲がるようになる。
縦回転を強くするのは、3−6−10とか端っこのスペアを取りにいくときなどである。通常の回転だと曲がりすぎてしまうときになる。それと、ドライゾーンでボールが滑っているような状態でも縦回転は使う。縦目の回転の方が接地面でよりレーンに噛むので、しっかり手前で曲がる。
3と4は主にレーンの手前のオイル状態によって使うリリースで、3は普段から基本とした方がよい。リリース後のボールがドンっとレーンに落ちる音がしないぐらい、接地面ぎりぎりのところでボールを転がすようにリリースする。このように投球することで、手前のオイルが多少削れていても、スキッドも出て、安定した軌道になるし、奥でのボールの変化もしっかりでる。
4は手前のオイルがすっかり削られてしまっているときに、手前のオイルのないところを飛ばして投げるリリースになる。ロフトボールと呼ばれる方法で、通常、センターではレーンが痛むこともあるので、練習で投げづらい方法ではある。ボールを放すタイミングを少し遅らせることで、飛ばす長さが調整できる。
また、普段からドンっとボールをレーンに落とす投球をしている人もいる。その場合、オイルがないと、ボールがドンと落ちた瞬間にレーンに噛んでしまい、そこでパワーが失われてしまうので、着床点にオイルがしっかりあることを確認して投げることが注意点になる。
自分もある程度、落としてしまっているので、状況にはよって手前から転がすというリリースを実施している。
まとめ
リリースの種類も2×2で4通りあるということになるので、ラインを変える、ボールを変える等をしてもうまくアジャストできない場合には、この4つの中からリリース方法を変更してアジャストするということを実施する。
また、スペアもより確実に取れるリリースをすることも多い。特に縦回転を強めにして投げる練習は、スペアボールを使った場合でも10ピンをより確実に取れる方法になると思うので練習した方がいいのではないかと思う。