先日のボウリング練習で、後半に手前が走らないなと感じながら、投げていた。基本的には走らない理由はオイルが削れてきていることが原因ではあるのだけど、投球方法で変わる部分もあるので、そんな話を書いてみたい。
スキッドが重要なわけ
ボウリングの投球ライン上でのボールの動きは、以下の3つに分類される。
- スキッド
- フック
- ロール
このスキッドは、ボールがオイルの上をある意味滑って進んでいる状態のときを指す。ボールには回転がかかっているのだけど、オイルがあるところでは、レーンに噛むことなく、スルスルと進んでいく。ドライゾーンに入るとレーンに噛みだしてフックする(曲がる)。
このスキッドが重要なのは、手前や中盤で、ボールがレーンに噛んでしまうと、回転の勢いや、速度が落ちてしまい、曲がりが弱くなったり、ピンアクションが弱くなってしまうためである。
そのため、手前のオイルのあるところをしっかり投げていくことが重要になる。ボールの速度が落ちても気づきずらかったりもするけど、ある程度、投げていると、途中でぐぐっとボールの勢いが失われていることがわかるようになってくる。
スキッドさせるための工夫
オイルの薄いところを投げていてもスキッドさせることができたりもする。その方法としては、主に2つある。
一つは、カバーの弱いボールを使うことになる。パールで表面もピカピカのポリッシュしてあるようなボールを使う。カバーが弱いのでレーンに噛むことを最小限にして直進性を高めることができる。
もうひとつの方法が手前からしっかり回転させることになる。回転させたら噛みそうな気がするが、実は、そうではなくて、どんっとボールを落とすような投球の方がブレーキがかかる。
手前から回転(特に横回転)が入っていると、薄くオイルがあれば、スルスルとスキッドしていく。回転方向が横を向いていて、ボールは直進しようとしているので、直進方向の摩擦が少なくてすむということである。
また、あまりおすすめしない方法として球速を上げるという方法もある。これは、直進する力が増えるので、当然奥までボールが進む。おすすめしないのは、この方法は力で投げてしまうことが往々にして発生してしまうためになる。力まないで投げることが回転数やコントロールには重要なので、それが犠牲になってしまうような投球にならない技術が必要になる。
スキッドさせたいとき
スキッドさせたいなら、内によってオイルのあるところを投げればいいのではないか?と思うかもしれない。
基本的にこれは正しいのだけど、どんどん内に寄っていくと、自分のような回転数も球速も多くないボウラーにとっては、入射角度が出づらくなって難しい。
そこで、外目のラインでちょっと手前が削られてきたぐらいだと、スキッドさえできれば、もう少しそのラインでストライクが出せるという局面があるのである。例えば、さっきまでストライクだったのに、10ピンが残り始めたというようなときになる。
こんなときに、手前から転がすということをより強く意識して、かつ、横回転を入れて、ドライゾーンまでなんとかスキッドさせるという工夫の出番になる。
まとめ
ボウリングの大会などで投げていると、高回転のボウラーは、たいてい自分より内のラインを投げている。自分と同じぐらいの球速、回転数の人は、外目からスタートして、オイルが削られてくると内に寄っていく。そのときに、高回転ボウラーが削ったラインに差し掛かるタイミングがある。そこにボールが行ってしまうとがっつりと噛んでしまうので、オイルがやや薄いという状況のときに、もうちょっとスキッドできればという場面は結構ある。
ボールチェンジで対応することもできなくはないのだけど、弱いボールを選択しても今後は奥のキャリーダウンの影響で曲がらないとかも発生し、難しい判断になる。