ボウリングのすすめ

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コカコーラカップ2023を見た感想

先週末に、女子プロボウラーの大会で、コカコーラカップ2023が開催されていた。アマチュアボウラーにとっては、男子プロよりも参考になることが多い女子プロの大会でもあり、予選からYoutubeでLive観戦していた。

決勝は、クランカーVSストローカーの戦い

今回、決勝ラウンドロビンには、クランカー、ストローカー、レフティと、様々なプロが進出していて、見応えがあった。

そして、最後の決勝が、クランカーVSストローカーになった。オイルパターンとしては、外までオイルがある難しいコンディションで、外ミスがまったくきかない。そんな中で正確なコントロールでストライクを重ねる必要があるという難易度が高い状態での決勝だった。

レーンのオイルの変化からみると、内壁がややできていて、内ミスは、少しはきくという状態で、ポケットに入ったときに10本倒せるか、10ピンが残るかという状態で、球速や、回転数の多さで、10ピンを倒すという戦いだった。

ストローカーの戦略としては、基本的には、板目に沿ってほぼまっすぐにポケットを狙い、ポケット前で少し曲げるような強さのボールを選択していた。まっすぐに投げ続けるというのは、それはそれで難しいし、リリースがやや甘くなると、10ピンが残るし、内壁があるとはいえ、ポケットに厚く入ると最悪スプリットになりかねないという状態なのだけど、終始、攻める投球だった。

クランカーの戦略としては、10枚より外に出すと戻ってこないので、内からオイルを使いつつも、10枚目よりも手前で強い回転数で戻してきて入射角度を出して、ストライクをとるという戦略になる。クランカーの方がやや攻め幅としては広くて、薄めのポケットヒットでもピンを飛ばす勢いのあるボールを投げることができるので、やや有利に見えた。

それでも、ストローカーのプロは、決勝まで勝ちあがってくるときに、優勝候補のクランカーに勝っていて、勝負はある程度の運もありそうという感じであった。

やっぱりクランカーが有利なのか

最近の女子の大会を見ていても、若いプロは、回転数が多く、曲げるタイプが増えてきている。男子プロと変わらない球速、回転数の人もいて、時代の変化を感じる。

難しいコンディションになってきたときに、ストライクを続けられるかで、勝負が分かれる。そのときに、入射角度が出せて、かつ回転数の多さでピンを飛ばすことができると、やっぱり、ストライク率はあがる。そういう意味では、クランカーの方が有利な面が多いような気がする。

一方で、クランカーの難しさは、レーンの幅を使うところにある。ボールが右斜めに進んでいき、その後、左に曲がってポケットにもどってくるので、ボールが横切っているレーンの板目の数が多い。レーンの横の距離が長い分、それぞれの道中でのオイル変化の影響を受けるので、難易度は高い。

そういう意味では、本当の上位プロになってくると、1投のミスも許されないという状況で、せめぎ合っているので、クランカーだから勝てるというものでもない。

まとめ

難しいレーンコンディションでの大会の場合、特に、レーンの幅を使うラインでの投球は難しく、ストローカーと、クランカーの中間ぐらいのプロが有利なのではないかと思ってみていた。実際、予選1位のプロは、そんな感じのタイプのプロだった。

ところが、決勝ラウンドロビンになって、特徴がはっきりしたプロの方が、安定したスコアを出し始めていた。これは、1ゲームごとに、レーン移動するので、1、2投で、アジャストして、ストライクを続けられるかという点でみると、特徴のはっきりしている投球スタイルの方がレーンが読みやすいということかなと思った。

投球スタイルを途中で変更するプロは、ほとんどいないのだけど、女子プロも今後は、クランカー時代になってきそうだなと感じる大会でもあった。