ボウリングのすすめ

ボウリングの面白さや上達のコツなど紹介

APAカップを見てみた

先週末はAPAカップが開催されていた。その前の週がSSSカップで、9月以降、プロボウリングの大会が多く開催されている。

最近のプロの大会のレーンコンディションは、いわゆるスポーツコンディションという外も速くて難しいレーンになっていることが多く、ウレタンボールでゆるやかに曲げるスタイルの投球が多く、バシバシのストライク合戦となりにくい。また、投げ込まれるごとにレーンのオイル状況の変化も激しく、結果的に、左利きのプロが人数も少ないので、有利になっているように感じる。

APAカップもそんなコンディションの中で、男子プロ、女子プロは投げていた。準決勝までは、男女で別れて別のセンターで開催され、決勝から女子プロが投げていたセンターで決戦が行われた。今回も男子プロは決勝進出者8名の内、レフティーが6人という状態だった。

見どころ

マチュアの自分だと、やっぱり、女子プロの投球が参考になる。男子プロは、外から高回転でスピードを入れてウレタンボールを投げるというスタイルが多く、ある意味、パワーボウリングで、あまり、参考にならない。

一方で女子プロは、リアクティブのボールで、やや外目をまっすぐ、もしくは、絞りぎみに少し外に向けて絶妙なコントロールで、ポケットをつくような投球で、ライン取りやボール選択でとても参考になる。

準決勝ぐらいから女子プロの投球を見てると、誰が上位にきそうかある程度、わかると思う。難しいレーンコンディションなので、そのレーンにあった球速、回転、ボール選択があわせられている人がスコアは高い。そして、その上で、正確なコントロールがある人が上位にくる。

誰が上位にきそうなのか、ストライクを続けるために、どの程度、正確なコントロールなのか、また、ボールをどこで曲げるように投げているのか、そのために適切なボールはどんなボールなのか、などを観察するのは、とてもいい大会だったと思う。

投球フォームで参考になるところ

今回の優勝者の投球を準決勝ぐらいから見ていたのだけど、よく腕が振れていると思った。そして、助走からリリースまでがとてもスムーズで、ボールに対して加えている力が、一定で、かつ、無駄にパワーロスしないで、リリースされていた。解説の人は、安心して出せているというような表現をしていたが、奥で刺さることもなく、しっかり曲がりが出るボールを選択していたことも結果につながった一つの理由だと思う。

今回のレーンコンディションでここに投げれば、しっかり曲がって強いピンアクションがでるというところに、正確にコントロールされていた。ちょっとの球速やコントロールのブレでボールの動きが変わってしまうので、多くのプロは、ストライクを続けることも難しく、かつ、スプリットも多かった大会だった。

そんな中で、ストライクのラインを見つけると、そこに正確に投げ続けることができるプロがやっぱり上位にくる。特に、3位決定戦は、対戦相手もコントロールがよいプロなので、その正確さとボール選択の適切さが結果にあらわれていることがよくわかる。

まとめ

ここ最近の女子プロの試合をみていて、一つ思うのが球速が速いプロが多くなってきたかもしれないことである。毎回、ジャストポケットは難しいので、薄めのピンアクションで倒すとか、メッセンジャーで10ピンが払われるとかというシーンも女子プロでも上位者は多かった印象である。

ただ、腕の力や助走スピードだけで球速を上げているというよりは、とにかくスムーズなスイングでボールの勢いを殺さずに、リリースしていることと、しっかり腕を振り切っていることで実現している。リリースに無理な力が入っていないので、回転もしっかりかかり、奥での動きも出て、さらにピンアクションもよい。

今回のAPAカップはそんなところが見れる大会になっているので、ぜひ、見てほしいなと思う。