リーグで一緒に投げている年配の方々のご意見を聞いていると、歳とって、球速が落ちたとか、膝が痛いとかの話をよく聞く。年齢とともに下半身が弱ってくることがボウリングの技術に大きく影響しているということだった。下半身がどのように重要なのかという話を今日は書いてみたいと思う。
下半身が使えているかはフォームを見るとすぐわかる
ボールをリリースするときに、左足のスライドした膝が曲がっているか?という部分を見るとわかる。しっかりと重心移動して力強いボールを投げている人は、低い姿勢から前に押し出すような投球になる。結果的に、右足の蹴り足の踏み込みが強く、そして左足のスライドしている膝が90度ぐらい曲がった姿勢で、ボールが低くリリースされていく。
この左足の踏ん張りがしっかりできていると、腰のひねりの力も加わって、力強いボールが投げられる。
年齢があがってくると、だんだんと左足の踏ん張りがきかなくなり、重心の位置が高くなってくる。そうすると、しっかりと力がボールに加えられないので、球速が落ちてしまうし、手前から転がせない分、回転数も減ってしまう。
助走中にぐらつかないことも重要
ボールの重さが結構重たいので、助走中にボールに振り回されて、ぐらつくということも起こる。特に気をつける点は、4歩助走の2歩目を踏み出すときになる。このタイミングでは右足に体重が乗っていて、ボールも右横にある状態になる。ここでぐらついてしまうと、その後の足運びが毎回ぶれてしまうので、コントロールがつかないという結果になる。
助走の足運びは、自分でもときどき、出す位置を間違って、ぐらついてしまうことがあるので、注意したいポイントである。
基本的には力ではなく、バランス感覚に近い話なので、体幹を鍛えるということで、このバランスを崩さないようにすることができると思う。
下半身で投げる意識が重要
よくボールを投げる上で腕力は必要ないという話がある。これホント?と思う部分もあるのだけど、リーグで投げている80代の人で、体重が40kgもないけど、14ポンドを普通に投げている人もいるので、本当なんだろうと思う。
ただ、普通にハウスボールで重いボールを持ってみると、イヤイヤ、これは重くて無理とも思う。これは、指穴と手の大きさがぴったりあっていないことが大きい。
マイボールで自分の手のサイズにしっかりあわせたボールを使うと、それだけで1から2ポンドは軽く感じる。
また、ボールを両手で持って、構えて、その後、ボールを前に出して落として、あとは振り子でもどってきたタイミングで離すということだけを考えると、ボールの重さを支えることができさえすれば、投球できるとなる。
実際、脱力スイングと言われるコツで言われているのは、上記の通りで、あとは、重心移動のタイミングにしっかりあわせてリリースすることで、力強いボールを投げることができる。つまり、下半身の力で、球速はほぼ決まってしまう。
回転は、手首の力がどうしても必要になるので、リスタイとかメカプロテクターとかを使って補った方がよい。
まとめ
下半身をあまり使わない方が楽に投げられる。自分でも気づかないうちに、重心位置が高くなっていることもあるので、ときどきは、意識してしっかりと低い姿勢で投げられているかを確認した方がよいと思う。
ボールを構えたときに、膝をかるく曲げるという構え方を指導するのは、この膝を柔らかくつかって、踏み込みとスライドで重心を低くしやすい姿勢を作るという意味があるのだろうと思う。